ecobeing logo

脚本家・劇作家・演出家 富良野自然塾塾長/富良野GROUP主宰 倉本聰さんインタビュー

 

後編:生きていく上で本当に必要なこと

お金という存在

倉本氏:具体的にものごとを理解することの大切さ、例えば国家予算や国債発行額のような大きな金額への判断についても同様のことが云えるんです。ところで一千万円の札束を実際に見た事がありますか?

編集部:ありませんが、なんとなく想像できます。

倉本氏:100万円束は新札なら1センチ程度の厚みですから、約10センチ〜15センチというところでしょうか。それでは一兆円をどんどん積み上げていったらどれくらいの高さになると思いますか?

編集部:……。

倉本氏:実際に積んだことはないけれど、計算上は10,000メートルの高さに達します。ここでも具体的に喩えると、飛行機が飛んでいる高さです。個人で1,000万円の借金が出来たら、それこそ青くなってしまうのに、現在の日本の国債発行残高908兆8617億円なんていう数字はイメージが出来ないから僕たちはなんとなく他人事のように感じている。これは本当に怖いことです。

› 次ページへ

 

back 齋藤典世さんインタビュー