横浜市『横浜G30』
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自治体として、蛍光管のリサイクルに取り組んでいる横浜市の方にお話を伺いました。

横浜市では、ゴミの分別・リサイクルを進める『横浜G30』(G → ゴミ「GOMI」と減量「GENRYOU」の「G」、ごみの30%減量からネーミングされました)という活動を展開し、様々なゴミの分別とリサイクルを進めています。

落合昇さん・大島紳一さん

横浜市役所 資源循環局 資源推進部 家庭系対策課
落合昇さん  分別推進担当課長(写真右)
大島紳一さん 分別推進担当係長 (写真左)

 

快適な循環型社会の礎を築こうという意図で立ち上げられたプロジェクト 問い 横浜市の立ち上げた分別・リサイクルプロジェクト『G30』とその現状について伺えますか?
落合:
横浜市では循環型社会の実現を目指して、平成15年1月に『横浜G30』を策定し、市民・事業者の皆さんと力を併せてゴミの減量とリサイクルを進めています。21世紀の到来を期に、次世代の横浜市民にとって快適な循環型社会の礎を築こうという意図で立ち上げられたプロジェクトです。

『G30』は平成13年度の焼却ゴミの排出量を平成22年までに30%減量するという具体的な数値目標を掲げ、市民の皆さんへのご理解を得るべく組織づくりや“ごみの出し方”の知識の普及等の準備を進めてきました。

数量で言えば、平成13年度の横浜市の焼却用のゴミは161万トン、これを10年かけて30%減量しようという試みで、平成15年度は153万トン、平成16年度は132万トンにまで減量することができました。さらに平成17年4月、家庭ごみの10分別15品目の分別収集を全市に拡大してからは劇的に減量が進みました。
   
  問い 具体的に伺えますか?
落合:
平成17年度は平成13年度に対して55万トン、33.9%の減量が実現しました。つまり、平成22年度までに実現する目標で動いていた『G30』が5年も早く、前倒しで実現したのです。これは、一日で市民ひとり当たりにして、1274グラム出ていたごみが814グラムにまで削減された計算になります。
   
  問い

画期的な数値ですね。実現の原動力は何だと思われますか?

落合:
ひとえに市民の皆さんや横浜の事業主さんのご理解とご協力の賜物です。“ゴミと資源の分け方と出し方”を広くご理解いただけたことが、分別収集の市内全域開始と同時に実現できた大きな要因だと思います。

市が実施した分別収集、『10分別15品目』の説明が市民の皆さんに理解され、システムが受け入れられ、しっかり実行されたことに私たちもちょっと感動しています。
   
10分別15品目のゴミの出し方  
拡大 拡大(別ウィンドウが開きます)
   
 
横浜市役所 分別推進担当課長 落合昇さん  
問い 『10分別15品目』について伺えますか?
落合:
『10分別』とは、【燃やすごみ】、【スプレー缶】、【燃えないごみ(ガラス・陶器類・蛍光灯・電球)】、【使用済乾電池】、【プラスチック製容器包装(プラマークのあるもの全て)】、【缶・びん・ペットボトル】、【小さな金属類(なべ、やかん、フライパン、ワイヤーハンガー)】、【古紙】、【古布】、【粗大ごみ】、これをさらに分りやすく製品で明示したのが15品目です。

分別の際に、迷わずに分けられるように分別と品目をイラストで細かく表現し、それぞれの出し方も丁寧に説明したものを全戸配布しました。
 
問い 全戸配布ですか?
落合:
そうです。ごみの分別と資源の回収は一部の熱心な方だけでは成立しません。できるだけ多くの市民の皆さんの賛同を得ることができるシステムを構築し、皆さんに積極的に協力していただいて初めて成果に繋がります。

ですから、一覧表の配布をすることはもちろんですが、平成17年4月の横浜市全域での分別収集に先立つ10ヶ月間で、約10000回の住民説明会を行いました。さらに平成16年の10月から、処理施設に近いという地理的条件や処理施設の処理能力を考慮して6区を定め、前倒しで『10分別15品目』の分別回収を実施しました。これもその効果の実感を市民の方にご理解いただく上で大きく役立ったと思います。
   
  問い 住民説明会での市民の皆様の反応はいかがでしたか?
  大島:
私たちもさまざまな状況を予想し、覚悟をして、この住民説明会に臨んだのですが、市民の皆様の反応は概ね好意的でした。住民への呼びかけをお願いした町内会から、週末や夜間に説明会を開催してほしいという希望が相次ぎ、私たち市の職員をはじめ、実際に回収に従事する収集員にも参加してもらって、ごみの分別と出し方の説明をさせていただきました。
若干の温度差はあるとしても市民の方々には『10分別15品目』は広くご理解いただけていると思います。
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