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鍛治師 / 造形作家 倉田光吾郎さんインタビュー

 

ボトムズ ボトムズ

編集部 「ボトムズ」の時もそうだったんですか?

倉田 ボトムズはちょっと違います。ご承知のように、ボトムズのフォルムは既にアニメの世界、つまり二次元で存在していた。そのボトムズを僕は実際に僕の力で作ってみたいと思うようになり、そして実際に作った。このケースは、僕の頭の中に存在したボトムズに実際のスケール感を与える作業でした。ただ作りかけのロボットに登って、実際に作業をすること自体、ちょっとした高揚感でしたね。鉄が丈夫で堅牢な素材だからできる醍醐味です。

編集部 2007年の千葉の高炉のモニュメントづくりについて、伺えますか?

倉田 2007年から2008年の一年余り千葉に移り住んでの制作でした。製鉄所内に、ここの10倍くらいのアトリエを用意してもらっての長丁場での仕事でしたが、本当におもしろい経験でした。JFE千葉製鉄所内にあった第5高炉をモデルに作ったんですが、製鉄所という日々鉄が誕生する場所に隣接するアトリエで、圧倒的に巨大、かつダイナミックな鉄を意識しながらの制作は本当に刺激的でした。結局、僕にとっては最大のスケール、約12メートルの作品が出来上ました。重心を保つ台座などはJFEの専門スタッフの力を借りましたが、モニュメント本体はいつものように基本的に出来る限り僕自身で作り上げました。

 

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