21世紀に入り最初の10年、未曽有の経済危機が私たちの生活を脅かしています。今という時代が、過去の歴史においては重要な意味合いをもったルールから脱皮し、新たな時代に向かう過渡期であることを多くの人々が日々、実感しているのではないでしょうか?
さて、今回の取材は、近年しばしばその文字を目にし、耳にすることも多くなった「都市鉱山」というキーワードを切り口に、自分たちと資源やモノとの関係性を見つめ直すべく、「都市鉱山」のスペシャリスト、原田幸明さんのいらっしゃるつくばの研究所、独立行政法人 物質・材料研究機構へと足を運びました。
原田幸明 Kohmei HALADA 独立行政法人 物質・材料研究機構 材料ラボ ラボ長
1951年 長崎県壱岐生まれ
1974年 東大工学部金属工学科卒
1979年 東大大学院 博士課程修了(工学博士)
1980年 科学技術庁金属材料技術研究所入所
2002年〜2006年 物質・材料研究機構エコマテリアル研究センター長
2007年〜 材料ラボ長、兼、元素戦略クラスター長
エコマテリアルの提唱者の一人、日本におけるLCAの導入に貢献、のち「材料のライフサイクル環境負荷低減のためのバリアフリープロセシング」「ナノテクノロジー影響の他領域専門パネル」等のプロジェクトリーダー、および”ベルサイユサミットに基づく材料標準化のための国際協力”テクニカルワークエリア”computerized material data”主査を務め、現在、エコマテリアル・フォーラム幹事長、日本LCA学会副会長、日本エコデザイン推進機構理事、環境配慮特定調達(グリーン調達)委員会委員。