2007年ノーベル平和賞を受賞した「気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate Change、通称IPCC)」は、2007年11月に発表した第4次評価報告書の中で、気候システムの温暖化はもはや疑う余地のない事実であると改めて言及した上で、自然や人類への影響、生態系の崩壊に関するあらゆる科学的予見から警鐘を鳴らしました。しかし、その中には一方で私たち人間は実効性のある対抗手段を有しており、被害を大きく食止める事が出来るというメッセージも含まれていました。
温室効果ガスの排出権や氷河衰退など、目に見えやすい部分のことばかりが目立つような気がいたしますが、あまり目の届かない部分にもその影響が現れているのをご存知でしょうか? 今回のエコピープルは、地球温暖化が原因で近年激減しているサンゴを保護し、再生を試みる研究をされている東京海洋大学の岡本峰雄准教授を訪ね、海中に生息するサンゴに関する基礎知識から陸上に住む我々人間に与える影響、先生が取り組まれているサンゴ再生活動についてお話を伺いました。