秋の気配を肌に感じ始めたら、真っ先に食べたくなるのがさつまいも。八百屋さんの店先で、ザルにてんこ盛りになった赤紫のさつまいもを見つけるたび、「さぁさぁ、ナニ作る?」とひとりワクワクしてしまう。正直、我が家で一番人気のさつまいもレシピは"焼いも"。アルミホイルに包んでオーブンで焼くだけのアレです。少々時間はかかるけど、料理といえるかどうかの超カンタンおやつ。あとはさつまいもの「質」だけが勝負。

さつまいもはゆっくりと時間をかけて火を通すと、それに比例して甘味も増すのだそうです。なのでよっぽど急ぐ場合を除き、レンジは避けて、蒸し器かオーブンでじっくりと調理するのがいいみたい。なんにも付けなくてもそれだけでりっぱなおやつになるのですから、ここに少し手を加えると、ほっこりスイ〜トな極上 デザートになるのはあたりまえですね。今回はさつまいものタネを、サクサクのタルトで包んだひと口サイズのお菓子を作りました。

【さつまいもの上手な選び方】
色が鮮やかでふっくらと太った形の良いものを選びましょう。細いものより太い方が繊維質が少ないため美味しく感じられます。またヒゲ根の跡が少なく、皮がきれいでなめらかなものが良いでしょう。

【さつまいもの保存方法】
さつまいもは寒いところが苦手です。冷蔵庫に入れると黒ずみ痛んでしまいます。戸外で保存する場合は、12月を過ぎたら室内に入れてあげましょう。また、水気がつくと腐りやすくなりますので注意が必要です。寒すぎないように、乾燥させないように、新聞紙に包んで日の当たらない暗い場所で常温保存するのが一番です。

【さつまいもの旬】
さつまいもの旬は9月〜11月。貯蔵され水分が少なくなる1月〜3月頃も味が良いといわれています。

いくら焼いもが好きだといっても、まさかお客さまにお茶と一緒にドン!と出すわけにはいかないもの。このお菓子、焼きたての熱々もおいしいですが、冷蔵庫で冷たくしても美味。だから不意の来客にもとてもよいのです。作り置きしておいて、子供には牛乳を添えておやつタイムに。大 人は濃い目に入れたコーヒーをいただきながら、食後のデザートに。夏の暑いときにはオーブン料理なんて考えるのも嫌になるけど、ちょっと涼しくなってくるととたんに恋しくなる。さつまいもをふっくらと蒸し焼きする時間も、タルト生地に包んで香 ばしく焼き上げる時間も、まるごと幸せなひとときです。

さて。まずはタルト生地から準備。ボールに小麦粉、砂糖を入れて混ぜ、冷たいバターを細かく切りながら加えます。指先でつまむようにしてバターをつぶしたら、全体が混ざるように手のひらですり合わせる。手が温まらないうちに、手早くすり合わせましょう。卵を入れてざっと混ぜ、ひとつにまとめます。このとき、練り練りしないように注意。ボール状になったらラップに包んで冷蔵庫で休ませます。

「さつまいものひと口タルト」の作り方
●14個分の材料
・さつまいも中……1本
・メープルシロップ……大匙2
・アーモンド……20g
・生クリーム……大匙1
<タルト生地>
・小麦粉……120g
・バター……60g
・グラニュー糖……大匙2
・卵……1個








この間にさ つまいもの準備。さつまいもはきれいに洗って、皮ごとアルミに包んでオーブンで蒸 し焼き。200℃で20〜30分くらいでしょうか。竹串がスッと通るくらいまで火を入れます。熱いうちにマッシュし、メープルシロップ、生クリーム、刻んだアーモンドを入れて混ぜ、14等分する。


次にタルト生地を同じく14等分し、手に取り、直径2cmくらいに丸め、薄めに広げます。この上にさつまいもタネをのせ、タネの上部が見えるようにして包みます。天板にオーブンシートを敷き、並べ、180℃のオーブンで約20分焼いたら出来上がり!