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慣れた様子で植物園の入り口に自転車を止める人、手をつないでやってくる親子、どうもここの来園者のほとんどが常連のようです。目黒自然教育園、ここは知る人ぞ知る、そしてその知っている人にとっては一週間のスケジュールにしっかり組み込まれた、“私の場所”のようです。 国立科学博物館付属 自然教育園、正式名称は少々いかついのですが、その実際の印象は敷居が低く、とても居心地のいい空気が流れています。 |
壁に備え付けられた自動券売機には300円のボタンがひとつだけ、大学生を含む大人たちは300円を入れ、出てきた切符(電車の切符と同じサイズ)を手にする頃には、その動作を横目で見ていた窓口のスタッフが絶妙のタイミングでピンクのリボンを差し出します。このピンクのリボンを帽子か胸に付けたら、いざ出発! まずは展示ホールの横手から路傍植物園と分類されている長いプロムナードへ足を向けましょう。さまざまな葉っぱが発散する気持ちのいい木々の匂いに包まれ、靴底から伝わってくる土の柔らかさと湿り気を感じるだけで、ついさっきまでざわざわしていた気持ちが穏やかになってくるのを感じるはずです。道ばたの草木や樹木にはちょうどいい大きさの札がついていますから、それぞれをひとつずつ確認して歩く、毎回ひとつずつこれらの覚えていくのもいいかもしれません。ムラサキシキブ、マンサク、コナラ、キブシ、クヌギなどの樹木、カントウタンポポやヤマユリなど、日向と日陰で全く趣の違う草木がいい具合に植わっていることに気がつくはずです。 路傍植物園のつきあたりまで行き着くと、ここから道は二手に分かれます。でも心配御無用。水鳥の沼経由のルートをとるべく左手に折れ、しばし東京がまだ武蔵の国と呼ばれていたことを思い出させるような雑木林を歩きませんか? 高低さのある道を歩くと、左手にこじんまりした池が現れます。愛煙家はここにスモーキング・スポットがありますので、ここで一服してください。 |
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さて小憩の後は道なりに右手へ歩いていくと松の古木や小川の水音が楽しめます。でもこのあたりでは、視線を上に向け、見事な樹木の枝ぶりや頭上を飛ぶ鳥の姿を追いかけてみてください。カラスやすずめだけでない鳥が目黒の森に守られて、都会でもちゃんと生息していることを確認できます。 そうこうするうちに武蔵野植物園、水生植物園と変化のある風景が右手に開けてきます。もし、時間があれば、ひょうたん池のあたりで深呼吸をしてみてください。ピンクのリボンを胸につけてまだ30分程度しか経っていないのに、森の鋭気が身体に浸み込んできていることを実感できるはずです。 森の小道を一周して再び路傍植物園から正門に戻るコースは休憩時間もいれて1時間半。今週末のOFFのご予定にいかがでしょうか? はきやすいウォーキング・シューズを履いてお出かけください。 |
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水鳥の沼経由のルート。 | 視線を上に向け、見事な樹木の枝ぶりや頭上を飛ぶ鳥の姿を追いかけてみてください。 | 自然界のうつくしい色に気づかされるはず。 | ||
園内での飲食は禁止のようです。喉が渇いた人は園内に4ヶ所ある水飲み場の水道水で喉を潤してください。 飲食が禁止となっておりますので、園内にゴミ箱は用意されておりません。ゴミが出てしまったときは、正門にあるゴミ箱を利用しましょう。もちろん、分別は忘れないでくださいね! |
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園内のドングリや木の実などは鳥類の貴重な食料。人間様の持ち出しは厳禁です。 | 園内はすべて土のまま、歩きづらいところは木の杭が打たれているだけ。来園する際は歩きやすい靴を履いてお出かけください。 | |
植物名前の表示、歴史的な由来のあるもの、来園者の注意など、伝えたいことを明確にアピールした表示方法は親切な上に効果的! |
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