過去を知り、未来に向ける。私たち人間はさまざまな環境問題に対し、過去について正しく学び、現状を慎重に把握し、より良い未来を予見して行動を起こすことが求められています。“時間の幅を持って思考する”ことは、私たちが人間たり得る「叡智」の一つと言えるのではないでしょうか?
今回のエコピープルは、江戸の庶民生活について数多くの執筆をされている作家の石川英輔さん。世界一の人口都市であった江戸は、非常に優れた循環型社会として知られ、注目されています。そんな江戸の生活を知り尽くした石川英輔さん流ライフスタイルとは? 編集部は都内にある先生のご自宅へ向かい、熱のこもったお話を伺ってきました。
石川英輔 Eisuke ISHIKAWA 作家
1933年京都府生まれ。国際基督教大学と東京都立大学理学部中退。印刷会社経営を経て、文筆業への転身。現代人と江戸芸者の時空を超えた恋心を描いたSF小説『大江戸神仙伝』が好評を博し、この作品がきっかけとなって専業作家となる。江戸の庶民生活、エネルギー、テクノロジーを研究し、その知恵や合理的な暮らしぶりを紹介した『大江戸えねるぎー事情』、『大江戸テクノロジー事情』、『大江戸リサイクル事情』、『大江戸えころじー事情』、『大江戸ボランティア事情』(田中優子氏との共著)、『江戸と現代』などを発表。執筆、講演活動を精力的に展開中。