素材力:プチトマト

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お日さまの香りと色が、ギュッと濃縮されたようなお野菜、トマト。中でもプチトマトは、甘みと酸味のバランスがよく、どの季節でも安定した美味しさを保っているような気がします。そのまま食べてももちろん美味しいのですが、今回はこれを乾燥させて、オリーブ油で漬け込んでみることにしました。

トマトが苦手、という人をときどきお見かけします。トマトがだ〜い好きな私にはちょっと信じられないのですが、どうやらあの“青臭さ”と、独特の食感がダメみたい。生のトマトは食べられないけど、トマトソースにしたら平気、という声もよく聞くので、そんな人たちもこのセミドライトマトなら、きっと美味しくいただけると思うのです。「乾燥」の力ってすごいです。フルーツも、野菜も、しいたけなどのきのこ類も、お肉もお魚もドライにしたとたん、旨みがググーッとアップ! おまけに栄養価までアップするらしいし、当然ながら日持ちもよくなる。本当、昔の人の知恵には感服ですね。

というわけで、さっそくセミドライトマトを作ることにしましょう。
まずはもぎたての新鮮なプチトマトを用意。きれいに洗ってヘタを取り、水気をふいて横半分に切ります。切り口を上に向け、ペーパーに並べてオーブンへ。本来は自然の風と太陽にさらして乾燥させるのですが、湿気の多い日本ではちょっと難しい。もちろん、住んでいる環境が許せば、ぜひじっくりと自然乾燥にトライしてみてください。

今回は失敗なく作るために、オーブンを使用します。
100℃という低温で、じっくりと火を入れていきましょう。プチトマトの大きさにもよりますが、だいたい1時間15〜20分で出来上がり。皮が乾燥して、果肉が乾いた感じになればオーケー。半分くらいの大きさに縮みます。熱いうちに塩少々をふり、冷めたらたっぷりのオリーブオイルを注いで、にんにく、ミックスハーブも加えます。完全なドライトマトに比べると日持ちはしませんが、その分ソフトなので、どんなお料理にも使いやすいのがうれしいところ。生とはまた違ったプチトマトの美味しさが楽しめます。

 

プチトマト

 

素材力レシピ

 

『セミドライトマトのオリーブ油漬け』

  • ○材料
  • プチトマト約30個
  • オリーブ油 200〜250cc
  • にんにく 1カケ
  • 乾燥ミックスハーブ 小匙 1/2
  • 塩少々

 

  • ① プチトマトは洗ってヘタを取り、水気をふきとる。横半分に切り、切り口を上にしてオーブンシートの上に並べる。100度のオーブンで1時間15〜20分焼く。
  • ② 熱いうちに塩をふり、冷めたら密閉容器に入れる。オリーブ油、スライスしたにんにく、ハーブを加えてひと混ぜし、漬け込む。

 

セミドライトマトとカマンベールのトースト

  • ○材料
  • カマンベール 1/2個 / トースト 2枚 / はちみつ小匙 2
  • セミドライトマトのオリーブ油漬け 大匙 1
  • 塩、こしょう少々

 

  • ① トーストはこんがりと焼き、熱いうちにはちみつをぬる。
  • ② 切り分けたカマンベールをのせ、セミドライトマトのオリーブ油漬けをかけ、塩、こしょうする。

 

牛肉のセミドライトマトソース

  • ○材料
  • 牛焼肉用スライス 6枚 / じゃがいも 2個 / ルッコラ適宜
  • セミドライトマトのオリーブ油漬け 大匙 2 / しょうゆ 大匙 1/2
  • パルメザンチーズ少々 / 塩、こしょう少々 / オリーブ油適宜 / サラダ油適宜

 

  • ① じゃかせいもは皮のまま乱切りにし、多目のサラダ油で炒め揚げする。
  • ② 牛肉は軽く塩、こしょうする。
  • ③ フライパンにオリーブ油を熱し、牛肉入れて両面を焼く。しょうゆを加えてからめる。
  • ④ 皿に肉を盛り、肉汁をかけ、セミドライトマトのオリーブ油漬けをかける。①のじゃがいも、ルッコラを添え、パルメザンチーズをかける。