食材ラボ

©︎ MUKAI Takashi

2025年富山県の海の幸、山の幸

食材ラボ 2025-2026

「新たな味覚に出会うことが旅する理由になる」。パリ万国博覧会が開催された1900年、フランスのタイヤメーカーによる『ミシュラン・ガイド』が創刊されます。そして1926年、世界中の美食家が信頼を置く”ミシュランの星”が誕生します。
近年、日本を訪れる外国人の方々も、東京や京都などの都会のみならず、日本ならではの味覚を求めて地方の小さな料理店まで足を運ばれる方が増えています。
日本には現在、世界中の美食家たちが認める旅の目的となる『デスティネーションレストラン』が40もあり、そのうち14軒が北信越地方(石川・富山・新潟・長野)に集中しています。
日本の地方料理は、産地ならではの旬の味の提供、さらに季節によって大幅に食材が制限されることで磨かれる創意工夫が重なり、より個性的で魅力的な料理へと進化を遂げているようです。
自然の恵みとそれを引き出す人々の知恵と工夫で発展してきた地方料理。本年は富山出身フードコーディネーターの松井香保里さんをナビゲーターにお迎えし、富山の風土がもたらす食の魅力をご紹介いたします。

年間ナビゲーター|松井香保里

フードコーディネーター

富山県出身。大学卒業後、大手食品メーカーに14年勤務。それまで培ってきた実績を活かし、商品開発、コンサルティング、広報など広範なジャンルの仕事を担当。近年は日本の漁業の再評価に向けて活動するなど、日本各地で継承されてきた食文化の普及に努める。



写真|宇壽山貴久子