山菜は、もともとは雪国の保存食でした。なかでもぜんまいは貴重品で、昔はかなり危険な斜面に採りにいって、干し上げるまでも手間がかかったため、江戸時代から高級食材として珍重されてきました。
今も、ぜんまいを採りにいくときはしっかりと装備をして山に入ります。
ぜんまい採りには「男ぜんまいは採らずに残す」というルールがあります。
男ぜんまいは固くて美味しくないということ以外にも、男ぜんまいを採ってしまうと、来年以降その場所にぜんまいが生えなくなってしまうので、必ず残しておきます。
採ってきたぜんまいは、その日のうちに処理します。
(その日のうちに処理しなければ「山にかえる」と言われ、ダメになってしまうため)
完全に乾燥させたぜんまいは、保存ができる一方で、戻すにもひと手間かかります。