地球がその誕生以来、育み、蓄えてきた豊かな自然環境と多様な資源、私たちは今、この惑星の恵みにどのように向き合い、生かして行くのかを左右する重大な局面に立たされています。近年、世界各地で起きている気象変動による自然災害、海と陸地の生態系の破壊と汚染、こうした地球規模の課題解決には、誰もが地球人としての自覚を持ち、解決する行動を起こすことが求められます。しかしながら、あまりに大きな課題であるがゆえに、“小さな行動を積み重ねる” という個人の努力がコミュニティー全体のうねりとなるような “繋がる行動” にまでなかなか発展しない現実があることも事実です。
2018年8月5日、鎌倉市由比ヶ浜で、湘南の人々の意識を大きく変える出来事が起こります。国内初となる、体長10メートルのシロナガスクジラの赤ちゃんが “自分たちの浜” に打ち上げられたのです。しかも母乳しか呑めない赤ちゃん鯨の胃の中からプラスティックゴミが発見されたとの報道は、鎌倉に住み、湘南の海を愛する人々に大きな衝撃を与えます。他人事ではなく、自分たちの目の前の現実は、「クジラからのメッセージ」として湘南全域の人々を結束させることになります。
こうした背景から立ち上がった「Better Recycle 湘南プロジェクト」は、それぞれにプロとしての仕事を持ち、活動するステージを持つメンバーで構成されたチームで、未来の循環型社会のためにメンバー全員がプレイヤーとなって「リサイクルへの新しい常識」を創り上げようとしています。そしてその中心的な存在として活動されているのがビジネスプロデューサーであり、good sharing 事業の発起人でもあるみなみなおこさん。江ノ島を臨む材木座テラスでお話を伺いました。
みなみなおこ MINAMI Naoko
株式会社IBLC ビジネスプロデューサー|Good Sharing 発起人
株式会社LIXILで10年間、ブランディングや企画マーケティング業務を経た後、ブランドコンサルタントとして個人事業開業。2018年株式会社naluを設立後、現在はビジネスプロデューサーとして、ブランディングを通して社会課題の解決をサポート(脱プラスチック/予防医療/使い捨てごみ問題/など)。2020年より、株式会社IBLCと協働事業で、製造業と消費者をリアルにつなぐ地域 SDGsのソリューション事業「good sharing(TMマーク)」を発起する。