〜命をいただく〜エコキッチン

2024年秋号食材の個性が光る
一皿を味わう

ナビゲーター | 吉田夏織

1978年函館生まれ。同志社大学文学部英文学科卒業後、米国カリフォルニア州へ留学し、授業の一環で飲食業で研修。東京と札幌で料理の経験を積み、SIOに入店。2019年、農業研修を経てアグリスケープの料理長兼農場長に。2021年狩猟免許取得。

「エコピープル」でのインタビュー記事 ≫



写真|浅野久男 ASANO Hisao

第二回大地が教えてくれること

札幌黄玉ねぎの収穫は、私たちに秋の訪れを告げます。すぐ隣には白菜畑が広がり、収穫を終えたとうもろこし畑では、冬に向けた準備が待っています。
















アグリスケープは、札幌黄玉ねぎの農家さんを引き継いだところから始まりました。年間約150種類の種をまいていますが、玉ねぎは今も特に思い入れのある食材のひとつです。収穫の時期にはいつも初心に戻り、先代の農家さんに改めて敬意を抱く時期でもあります。















野菜を育てていると、気候の変動や季節の移り変わりにとても敏感になります。このところ北海道では夏の気温がぐんぐんと上昇し、今までになかった課題に直面しています。食材を生産しながら、食べることは自然を守ることに直接つながっていると実感しています。




















玉ねぎとほうれん草のグラタン

材料(4人前)
【グラタン】
バゲットスライス
4枚
(約8mmの厚さ)
玉ねぎ
2個
サラダ油
適量

適量
鶏コンソメ
200cc
粉チーズ
適量
ほうれん草
2把
にんにくみじん切り
小さじ1
【チュイル】
強力粉
大さじ1
サラダ油
大さじ3

150cc
【仕上げ(花)】
スイートアリッサム
適量
作り方
  • グラタン
    バゲットは低温のオーブンに入れ、乾かしておく。
  • 玉ねぎを薄くスライスし、サラダ油をひいた鍋に入れ、塩を加えてあめ色になるまでじっくり炒める。鶏のコンソメを加え、10分弱火で煮る。
  • 天板にオーブンシートを敷き、バゲットを並べ、2を上からかけて、コンソメをバゲットに吸わせる。粉チーズを散らして、200℃のオーブンで液体がなくなるまで約10分焼く。
  • ほうれん草を一口大にカットする。フライパンにバターとにんにくのみじん切りを入れ、にんにくに火が通って香りがたってきたら、ほうれん草を入れてサッとソテーする。塩で調味し、3の上に均等に盛る。
  • さらに粉チーズをふりかけ、チーズが香ばしく焼けるまでオーブンで焼く。
  • チュイル
    材料をすべて攪拌する。テフロンのフライパンに薄く流し、弱火で水分が飛ぶまで焼く。キッチンペーパーにあげて油をきり、適当な大きさに割る。
  • 仕上げ
    お皿にグラタンを置き、チュイルとスイートアリッサムを飾る。