「ecobeing」編集部が「SNSでの対話」から、「リアルな対話」の場の重要性を感じ、シンポジウム開催を決断したのは2017年。その年、ドナルド・トランプ氏がアメリカ大統領に就任し、国連に「パリ協定」から離脱を正式に宣言したことを受けての決断でした。そして再び、トランプ氏が第60代アメリカ大統領に就任することとなりました。
近年、世界は急速に進む地球温暖化が引き起こす、気象変動による大災害が世界各地で頻発し、さらに追い討ちをかけるように、格差や差別が生み出す社会の二極化によって、戦争や紛争が勃発。社会の安定や秩序、法の遵守は崩壊しつつあります。
今回のシンポジウムでは、気象変動等、複合的な要因によって生じる課題解決の原点となる思考「私たちは、地球上のすべての動植物同様に “生きもの” である」と語られた生命誌研究者、中村桂子氏の言葉「“生きもの” として考える」を起点として、第一部を始めます。第二部では、生命活動に欠かせない「食べること」の可能性と重要性を、それぞれアフリカと日本で探る行動者(アクティビスト)たちのレポートをベースに、じっくり考えてみたいと思います。
なお、今回はシンポジウム終了後に会場を移し、実際に「食べること」を通して、食材や料理法への知識、地域資源の循環、流通システムの課題などを学ぶべく、「漁業ブ」のプロフェッショナルにご協力いただき、「Sea to Plate」(ecobeing × 漁業ブ)を体験するプログラムを企画しました(後述【特別企画】ご参照のこと)。
最後に。
今回は参加費を無料としました。元旦の大地震に続き、9月には再び豪雨被害に襲われた能登半島支援の募金箱を会場受付に設置いたします。前回同様、能登の文化と生活を支えている漆芸関係者・漁業関係者への義援金として、能登市役所宛てに全額を寄附します*。
12:30 開場 13:00〜16:15
Part 1 「生きものである私たち」
Part 2 「食の可能性とその未来」
ファシリテーター|2名
藤村聡 Mistletoeコミュニティ所属 一般社団法人 東京学芸大Explayground推進機構 理事
太田菜穂子 「ecobeing」編集長・キュレーター