全国で約300を数える農業高校、愛知県立半田農業高等学校は明治32年「知多郡簡易農学校」として創設され、120年以上の歴史を誇る全国でも屈指の農業高校です。地域に根ざす実践型の教育を大切にし、高校生たちが目の前の地域で汗を流し、地域社会と協働しながら自分を磨いていくという教育指針です。ビオトープ知多の水田は、場所を提供するJFEスチールと共に、高校生たちがコメ作りを実践する貴重な学びの場でもあるのです。
ビオトープ知多に水田が誕生したのは2024年、砂地の鋼材置場だった場所に、ふたつの水田を整備し、米と愛知県で開発されたもち米の品種「こはるもち」を栽培しています。
本年度、この水田での米づくりを担当するのは9名の二年生、4名の男子と5名の女子たちです。週2回の授業の他、課外活動の一環として、学内の水田に加え、ビオトープ知多の水田の維持管理を彼ら自身が全面的に担っています。
昨年、先輩たちが土壌改良や整地など、ゼロから取り組んだ水田をしっかり維持するべく、猛暑となった今年も二年目となる米づくりに挑戦しました。
昨年来の米価格の高騰や大きな社会課題になりつつあるフードロス問題など、日本の食料政策や食文化の継承おける“鍵”とも言える主食である米づくりに真摯に立ち向かっていました。
「僕たちはまだまだ学ぶべきことばかりですが、米づくりは日本の食文化を未来に継承していくためにとても大切な仕事だと日々、実感しています。」
「知多という場所での農業をしっかり守っていくことに意義を感じています。」
変化する気象条件や社会情勢への認識も新たに、「コメ作り」の大切さと難しさを”稲刈り”という具体的な作業を通して、参加者たちにその想いを伝えようとする生徒たちの姿に、日本の農業の底力を実感する稲刈りイベントでした。
稲刈りイベントをご指導くださった愛知県立半田農業学校の教員と生徒の皆さま
指導教員|伊藤 春奈
参加高校生|鵜海 璃希斗 / 小椋 隆也 / 松村 裕貴 / 三浦 綾斗
本年度(2025)のビオトープ知多の「こめづくり」を担当した生徒の皆さま|
伊藤 夢唯 / 上原 真依 / 木村 陽菜 / 小川 しづく / 平松 加蓮
公式ホームページ
愛知県立半田農業高等学校